歳を取ってからも健康でいるために、歯の健康は重要ですよね。
かれこれ30年位前、私が20代の頃、歯茎の腫れを侮ったら、酷い目にあったことがありました。
今回はその話しを聞きて下さい。
歯茎が腫れた
ある日、下の奥歯の歯茎が腫れて少し痛かったので、会社の近くの歯医者に診てもらいました。
すると、まずは腫れを引かせるため、飲み薬をもらい3日程様子を見ることに。
2日程すると大分腫れが引いてきました。
ここで少し油断して、我慢してた堅焼きせんべいをバリバリ食べたのがいけなかった。
翌日また腫れだし、前より酷くなってしまいました。
大学病院
再度歯医者へ行くと、ここではもう手に負えないと大学病院を紹介されました。
会社に事情を説明し、「午前中に病院へ行き、午後から出社します」と許可をもらいました。
翌日、紹介された東京医科歯科大学付属の口腔外科へ行ったのです。
その時はもう、指一本がやっと入る位しか口が開かない状態でした。
白い巨塔
部屋の両側に治療用の椅子が4、5台づつ置かれた広い部屋に通され、担当医に診てもらっていると、その医者が手を止めて私の横に立ちました。
ふと、部屋の奥の方を見ると「教授の回診」です。
一番年配の教授を先頭に、7〜8人の白衣を着た教授達が、三角形の隊列で患者を診て回ってます。
まさにテレビで見た「白い巨塔」です。(若い人は分からないかも)
「おぉ〜」と感動していると、私の所へ来ました。
先頭の教授が私の口の中を診て、担当医に「2、3日泊まってもらったら」みたいなことをボソっと言って去りました。
入院決定
すると担当医が 「では、入院して貰いますので」
私 「え、今からですか?」
担当医「すぐにベットを用意しますので」
私「え、いや、でも、何も用意してないし、午後から会社が、、」
担当医「いやいや直ぐに入院ですから」
もう有無を言わさない勢いです。
もしここで私が入院しなかったら、
たぶんこの担当医に明日は無いのだろうと思いました。
手術
翌日、腫れているところから、膿を出す手術をすることに。
手術と言っても部分麻酔で行うものです。
口の部分だけ穴の空いた布をかけられ、まず麻酔を打たれます。
痛くは無くなりますが、感覚はあります。
次に、歯茎と頬の間の下顎の所を3cm程切開し、ヘラのような物で膿をかき出します。
最後に切開した部分にガーゼのようなものを詰めて終了です。
激痛のガーゼ交換
翌日からは、詰めたガーゼの交換です。
これが地獄の痛さです。でも医者は容赦なしです。
切開した所に詰めた、包帯状のガーゼをピンセットで引っ張り出し、
黄色い消毒液に浸した新しいガーゼをピンセットで押し込むのです。
交換が終わるとしばらく放心状態です。
空腹
手術後の食事は流動食です。
一杯の「おもゆ」と塩とヤクルトのみ、後は点滴で栄養補給です。
だんだん3分粥、5分粥となっていきますが、今思えば「よく耐えられたなぁ」と思います。
退院
結局、2週間程入院しました。
ちょっと歯茎が腫れたくらいと油断し、治りきらないうちに堅焼きせんべいなど食べて悪化させた結果、酷い目にあってしまいました。
これを読んでくれた貴方も、くれぐれも歯の健康に気をつけましょう。